コールマン222Aピークワンランタン燃焼不良の修理事例

コールマン222A

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上の写真はショップでお預かりしたピークワンランタン、モデル222A。

火は消えないものの、燃焼が安定せず今ひとつ明るくならないという症状でした。

コールマン修理センターでは不具合解決にはいたらず、修理のご依頼をいただきました。

不具合の原因

このような症状の場合、概ね以下のケースに該当することが多いです。

  • ジェネレーターの詰まり
  • ジェネレーターアスベストチューブの劣化
  • バルブステムOリングの劣化
  • エキセントリックブロックOリングの劣化
  • フューエルチューブの詰まり

ジェネレーターの状態

ジェネレーターアスベストチューブ

ジェネレーターを分解してみると、アスベストチューブが炭化していました。

この部品の役目は、点火初期の燃料気化促進です。

気化する前の燃料を一時的に溜め、ジェネレーターからの生ガスの噴出を防ぎます。

燃焼が安定したあとは必要のない部品ですが、劣化して炭化すると細かな炭のカスがジェネレーター先端のガスティップを詰まらせることがあります。

点火直後の燃焼がなかなか安定しない、安定するまで時間がかかる場合には、アスベストチューブの劣化を疑ってみましょう。

燃料バルブの状態

コールマン222Aの燃料バルブ

フューエルチューブの内部に緑青等の汚れが詰まり、正常な燃焼を妨げることはピークワンランタンではよくあります。

フューエルチューブをパーツクリーナー等で洗浄するだけで、不具合が直るケースはとても多いです。

また、下の写真のようにバルブステムとエキセントリックブロックに、オリジナルの青いOリングが装着されていたら、まず劣化していると思った方がいいでしょう。

バルブステムとエキセントリックブロック

オリジナルの青いOリングはフロロシリコンという素材ですが、数十年前に出荷された当時に装着されたものですので、安全を考えるのであれば交換するのがおすすめです。

一見問題なく見えるようでも、下の写真のように亀裂が入っている可能性が非常に高いです。

ダメージのあるOリング

バルブステムとエキセントリックブロックのOリング取り付け時には、燃料に流れないフッ素グリースの塗布をおすすめします。

また、バルブステムとエキセントリックブロックのOリングを取り外す際には、金属部にキズをつけないよう爪を使うか、下の写真のように竹串等柔らかい素材の道具を使いましょう。

竹串でOリングを外す

燃焼確認動画

ジェネレーターアスベストチューブの交換と合わせて、ジェネレーター内部の超音波洗浄、フューエルチューブの超音波洗浄も施工しました。

Oリングもすべて交換し、正常に燃焼するようになりました。

ピークワンランタンは部品数も少なく構造がシンプルなので、とてもメンテナンスしやすいモデルです。

ぜひ、ご自身でのメンテナンスを楽しんでほしいと思います。