※このページには広告が含まれています。
上の写真はコールマン400のジェネレーター400-5891、508-5891のエキセントリックブロックです。
モデル505、576用のジェネレーター、505-5571などにも同じ部品が使われています。
メンテナンス中に先端のクリーニングニードルを折損してしまったということで、ショップに修理のご依頼をいただきました。
クリーニングニードルが折損したり、使用に伴い短くなってしまうと、火力調整がうまくいかなくなります。
昔のように2~3千円で新品ジェネレーターが入手できれば気軽に交換できますが、2024年現在コールマン2レバーストーブ用ジェネレーターは、オークション等で2万円前後で取引される高額部品になっています。
修理方法
修理方法としては以下の2通りを検討してみました。
- エキセントリックブロックに穴を開け直し、ニードルを埋め込む
- エキセントリックブロックにニードルをロウ付けする
上記2通りでうまくいかなかった場合には、ニードルを挿入した真鍮管をエキセントリックブロックにロウ付けする方法にします。
エキセントリックブロックに穴を開け直す
400-5891、508-5891といったコールマン2レバー用ジェネレーターには、「BX」と刻印されたガスティップが装着されています。
「BX」と刻印されたガスティップはモデル500等にも使用されており、径は0.013インチ(約0.33mm)です。
したがって、再生するニードルは径が0.3~0.35mmのものを原寸合わせで作成するのが望ましいでしょう。
エキセントリックブロックに0.3~0.35mmのニードルを挿入する穴を開け直すため、0.35mmのマイクロドリルを使用します。
uxcell マイクロPCBドリルビットセット 3.175 mmシャンク 0.35 mm ソリッドタングステンカーバイド CNC彫刻…
0.35mm程度のマイクロドリルは簡単に折れてしまうため、バイスや切削油、下の写真のような卓上ボール盤がないと難しい作業になります。
マイクロドリルを2本折ってしまいましたが、下の写真のように0.35mmの穴をエキセントリックブロックに開け直すことができました。
ニードルを埋めなおす
ニードルの素材として、ショップでは0.3mm、もしくは0.35mmの昆虫針を使用しています。
実機のジェネレーターガスティップに実際に針を通してみて、後の研磨作業が最小限で済むよう0.3mm、もしくは0.35mmのいずれかを使用します。
ニードルの長さは、新品部品を計測したものが下の写真になります。
ニードルは使用に伴い短くなりますので、そこまで厳密に長さにこだわる必要はないかと思いますが、火力調整に直接影響します。
納得がいく火力調整にならなければ、研磨や作り直しをすることもあります。
今回は下の写真のような状態に仕上がりました。
燃焼確認
オリジナルと遜色ない動作をするようになったかと思います。
すべてのジェネレーターが再生可能なわけではありませんが、高価な新品ジェネレーターへの交換前に修理を試してみる価値はあるかと思います。