コールマン2レバージェネレーターのメンテナンス事例

コールマン2レバージェネレーター

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上の写真はショップでお預かりした、2レバータイプのコールマン508ストーブ用ジェネレーター。

グラファイトパッキン交換のご依頼で、部品に問題がなければショップでは工賃5,000円(税込送料別)にてお請けしています。

ジェネレーターチューブの超音波洗浄施工も工賃に含まれますので、チューブ内部の詰まりもある程度は除去できます。

ジェネレーターの超音波洗浄

ジェネレーターチューブの超音波洗浄は結構効果がある場合もあり、パーツクリーナーが管内部をまったく通り抜けなかったジェネレーターが再使用できるようになった事例もあります。

今回お預かりしたジェネレーターのクリーニングニードルは、下の写真のように変形していました。

ジェネレーターニードル

ニードルがジェネレーター先端部品のガスティップをスムーズに通るようであれば問題ありませんが、変形しているとガスティップ内部に挟まって抜けたり、折れることもあります。

プライヤーやペンチ等で、下の写真のようにまっすぐに修整しておくに越したことはありません。

ジェネレータークリーニングニードル

508-5891、400-5891などコールマン2レバーストーブ用ジェネレーターのメンテナンス時に、レバーを引き抜くのであれば、エキセントリックブロックの動作量を決めるレバーのZ部も必要に応じて調整しておくといいです。

下の写真にありますが、レバーのZ部は曲げが大きすぎても少なすぎても火力調整がうまくいきません。

2レバーZ部の曲げ

ショップでは下の写真のように専用工具を使用しますが、数百円ほどで購入できるワイヤー曲げツールでも十分役に立ちます。

ワイヤー曲げツール

折れてしまったコールマン2レバーストーブの黒レバーリプレースメント品作成については、メンテナンスブログでご紹介していますので、あわせてご覧いただければと思います。

コールマン2レバーストーブ用ジェネレーターは、黒レバー部のグラファイトパッキン交換を前提として作られていません。

燃焼に不具合があれば、ジェネレーターごと全交換というのがコールマン社の修理対応なので、ジェネレーターの製造が終了した現在は、愛好家にとっては厳しいものがあります。

ジェネレーターは永久に使用できる部品ではなく消耗品ですが、グラファイトパッキンの交換等で延命できるケースは多いです。

ショップでは「2レバージェネレーター再生マニュアル」も販売していますので、ご自身でのグラファイトパッキン交換を検討されているのであればご活用いただけるかと思います。

コールマン2レバージェネレーターの黒レバー部のグラファイトパッキンについては、テープ型や成形済みのものがアフターマーケットで入手できます。

ショップでは固定しやすく巻きやすい、シール付きのテープ状グラファイトパッキン素材を取り扱っています。

テープ状グラファイトパッキン素材はコールマン2レバージェネレーターほか、ホエーブスストーブなど多くのモデルに使用できます。

下の写真のように、黒レバー基部の六角ナットとスペーサーの間にグラファイトパッキンを挿入し締め込んでいきます。

2レバージェネレーターの黒レバー部

充填するグラファイトパッキンの量は、黒レバーを締め込んだ時に、下の写真のように六角ナットとステムの隙間が2mm前後になるよう調整します。

タンクとレバーが干渉しないのであれば、グラファイトパッキンの充填量をさらに増やすという選択肢もあります。

充填するグラファイトパッキンの量

六角ナットは締め込めば締め込むほど、グラファイトパッキンが潰れて残りの締め込み量が減りますので、レバー基部から燃料が漏れないよう最小限の締め込みにとどめるのがポイントです。

クリーニングニードルの突き出し量は新品ジェネレーターでも個体差がありますが、ステムから最大4mm、最小0~1mm前後であれば正常に火力調整ができるかと思います。

イメージとしては以下2枚の写真になります。

クリーニングニードルの突き出し量
クリーニングニードルの突き出し量

コールマン2レバーストーブ用のジェネレーターメンテナンスは、コールマン社の推奨方法ではありません。

グラファイトパッキンの充填量やクリーニングニードルの突き出し量等は、当方が新品部品を計測したり試行錯誤した結果の数値になります。

コールマン部品は新品でも個体差があるのが普通ですので、状態に合わせて個々調整が必要でしょう。

2レバージェネレーターの価格は上がる一方ですので、延命できるものは延命していくのが賢明な付き合い方でしょう。

お困りの際はご相談いただければと思います。

グラファイトパッキン交換品の燃焼確認